年の瀬が迫り、あと2週間ほどで2019年も終わろうとしています。
今年はG20大阪サミットやラグビーW杯といった国際的なイベントの影響もあって、非常に多くの訪日外国人を記録しました。
そして来年は東京オリンピック・パラリンピックが開催され、さらなる訪日外国人の増加が予想されます。
観光庁の公表しているデータを見ると2019年の1月から9月までの訪日外国人消費額のうち
約7割と大半を占めるのは東アジア(中国・韓国・台湾・香港)からの訪日外国人です。
今回は、訪日中国人・台湾人・香港人・韓国人に絞って2020年のインバウンドについて書いていきたいと思います。
【2020年版】中国・台湾・香港・韓国の連休カレンダー
※連休の詳細は国別にまとめた下記をご覧ください。
月別訪日客数の推移
※折れ線グラフの点線は2018年のデータで実線は2019年のデータです。
※2019年実線グラフは、発表済みの10月までのデータを使用しています。
【中国編】
訪日中国人が多いのは7月と8月です。
今年7月に訪日中国人数は105万人を記録し、ある国籍で単月としては初めて訪日者数が100万人を超えました。
今年1月の訪日中国人数が前年比で増加したのは、昨年は2月中旬からであった春節の連休が今年は 2月初旬となったことで、1月末の旅行需要が高まったことが考えられます。
また、ビザの発給要件緩和と航空座席供給量の増加も追い風となりました。
中国における2020年の主な連休
・春節(旧正月):1/24-1/30
・清明節:4/4-4/6
・労働節:5/1-5/5
・端午節:6/25-6/27
・中秋節・国慶節:10/1-10/8
【台湾編】
訪日台湾人が多いのは6月と7月です。
今年4月に訪日台湾人が前年比で約6万人減少した背景には、
日本が10連休となったことによる訪日旅行商品価格の高騰と日本国内の観光地の混雑を避けたことや、清明節休暇の連休が昨年より短かったことなどが推測されます。
台湾における2020年の主な連休
・春節(旧正月):1/23-1/29
・児童節・清明節:4/2-4/5
・端午節:6/25-6/28
・中秋節:10/1-10/4
・国慶節:10/9-10/11
【香港編】
訪日香港人が多いのは6月と7月です。
今年3月に訪日香港人が前年比で減少した背景としては、
昨年は3月末からであったイースター休暇が今年は4月後半からであったことが考えられます。
実際に、昨年比で今年3月は減少していますが、イースター休暇があった4月は増加していることが読み取れます。
香港でのデモ活動が日本でも連日取り上げられていますが、訪日香港人数の面では大きな影響を与えたということはなさそうです。
香港における2020年の主な連休
・春節(旧正月):1/25-1/28
・イースター:4/10-4/13
・仏誕節・労働節:4/30-5/3
・中秋節・国慶節:10/1-10/4
・重陽節:10/24-10/26
【韓国編】
訪日韓国人は訪日中国人・台湾人・香港人が夏に増加するのとは反対に、1月が最も多くなります。
韓国の学校は12月末から2月まで冬休み(春休み)があるため、1月に家族旅行や友人同士で訪日する韓国人が多いのです。
また、日本と韓国は飛行機で2時間程度と非常に近いので、ちょっとした連休でも訪日しやすい傾向にあります。
実際に、2018年の訪日韓国人の滞在日数を見てみると、全体の約36%が3日以内と短い滞在となっています。
今年8月に訪日韓国人数が前年比で65.5%も激減しているのは、日韓関係の悪化が影響しています。
詳しくは「訪日韓国人の減少予想をPaykeデータから見る!」をご覧ください。
韓国における2020年の主な連休
・ソルラル(旧正月):1/24-1/27
・仏誕節・メーデー:4/30-5/3
・秋夕・開天節:9/30-10/4
・ハングルの日10/9-10/11
尚、どの国においても昨年9月の訪日客数が大幅に減少しているのは、9月6日に発生した北海道胆振東部地震の影響であると考えられます。
翌10月には訪日者数がV字回復していることから、影響は一時的なものであったことが分かります。
来年2020年のインバウンド施策を考えるきっかけになりましたら幸いです。
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>「【欧米豪編】2020年のインバウンドカレンダー」も併せてご覧ください。