Paykeではユーザーがアプリや店頭タブレットを使用して商品バーコードをスキャンした際に、どんな人がどんな商品を・どこでスキャンしたかというデータを収集しています。
自社の商品が世界のどこで興味を持たれているか、店舗内でどの商品に興味をもたれているかを分析し、海外展開の参考から店舗の改善にまでPaykeのデータを活用できます。
つまり、Paykeを利用すれば「人」「場所」「商品」軸で最もリアルな(消費者に近い)興味データを分析することができるのです。
今回は、Paykeデータを用いた分析の一例として「東京都内の主要駅周辺で訪日外国人が買い物を行う時間帯」についてご紹介いたします。
各駅によって異なる訪日外国人の買い物時間帯
上記画像は、東京都の主要駅における(半径1㎞以内)訪日外国人の買い物時間帯をPaykeデータ分析によってグラフ化したものです。
(集計期間:2018年11月1日~2019年10月31日)
各駅の特徴を見ていきましょう。
【東京駅】
11時〜21時にかけて昼夜を問わず一定して買い物が行われています。
他の主要駅と比較すると、特定の時間帯に大きく集中することはありません。
【渋谷駅】
12時以降に増加し始め、17時〜22時に最も多く買い物が行われています。
【原宿駅】
12時〜15時にピークを迎えます。
夕方から夜間にかけて増加する他の主要駅とは異なる傾向が見られます。
原因としては、ターミナルとなっている他の主要駅と比較して原宿駅は3路線しか通っていないことが考えられます。
【新宿駅】
19時以降に増加し、21時と遅い時間にピークを迎えます。
日をまたいだ0時以降にもかなりの割合が買い物を行っています。
【池袋駅】
20時以降に買い物が急増し、21時にピークを迎え、日をまたいだ0時以降にも買い物が行われています。
【上野駅】
10時〜23時と昼夜問わず一定して買い物が行われます。
比較的早い18時ごろに買い物のピークを迎えています。
【渋谷駅と原宿駅】隣接する駅だが大きな違い
渋谷駅と原宿駅は1㎞程度しか離れていないのにもかかわらず、訪日外国人の買い物のピークとなる時間帯に大きな差が見られました。
より詳しく見てみると、渋谷駅と原宿駅周辺での訪日外国人の消費には他にも違いがあることが分かりました。
はじめに、スキャンされた商品のカテゴリ比率を比較してみます。
渋谷駅も原宿駅も最もスキャンされた商品カテゴリは「コスメ・香水」で次に「医薬品」「ダイエット・健康」「食品」と続くという特徴は同じです。
しかし、それぞれのカテゴリ比率は少し異なります。
例えば、渋谷駅では原宿駅と比較してコスメ・香水と食品の比率が高いということが見て取れます。
次に、渋谷駅と原宿駅周辺でスキャンしたユーザーの言語の比率を見てみましょう。
渋谷駅も原宿駅も「中国語(繁体字)」「英語」「タイ語」の順に多いです。
しかし、原宿駅では中国語(繁体字)が63.8%と圧倒的です。
一方で、渋谷駅は中国語(繁体字)が39.8%、英語が27.3%、タイ語が18.2%となっています。
こうしたデータを分析すると、原宿駅周辺で「コスメ・香水」「医薬品」「ダイエット・健康」といった商品を扱うドラッグストアは台湾や香港からの観光客向けに中国語(繁体字)のPOPを作成するという施策が有効であることが分かります。
このように、場所によって訪日外国人の消費傾向は変わってくるので、それぞれの店舗に合わせたインバウンド施策を行うことが重要です。
今後もPaykeデータを活用した訪日外国人の消費傾向に関する考察を配信していきますので、お役立ていただけますと幸いです。
Paykeではインバウンドの最新情報やインバウンド対策事例など情報発信を行っております。
ぜひ、そのほかの情報もご一読いただければ幸いです。
>「【独自調査】関西各府県での訪日外国人によるショッピング傾向」も併せてご覧ください。